体調不良を訴えるお子様をお持ちの親御様へ
小学校の高学年~中学生・高校生ぐらいまでの思春期のお子様が、もし毎朝のように起きられなかったり、立ち上がった時に「めまい」や「立ちくらみ」、さらには「頭痛」「吐き気」「腹痛」「動悸」「息切れ」などの症状を訴えるようなら、それは自律神経の機能不全による「起立性調節障害」という病気の疑いがあります。
朝起きられずに学校を休んでしまっても、お昼以降は体調不良が治まり、元気になることも多いので「ただ怠けているだけではないか」と思えてしまうかもしれませんが、お子様本人も自分の身体がどうなってしまったのか理解できずに苦しんでいる場合もあります。
日々一緒に生活をしている親の皆さんが子供の様子をキチンと見てください。
そして、「起立性調節障害」という病気で苦しんでいるかもしれないということを念頭に接してあげてください。
そこで、このページでは、「起立性調節障害」の一般的な症状と原因、そして治療法と日常生活における注意点をまとめるとともに、当店・江南健生堂における「起立性調節障害」に対する整体法もお伝えしますので、参考にしてください。
起立性調節障害の一般的な症状
日本小児心身医学会によりますと上記のチェックリストに三つ以上当てはまると「起立性調節障害」の疑いがあるとみて、そのあとの詳しい検査をして、似た症状を招く疾患を除外した上で、「起立性調節障害」の診断を確定します。
*除外すべき疾患
①鉄欠乏性貧血
②心疾患
③「てんかん」などの神経疾患
④副腎・甲状腺などの内分泌疾患
起立性調節障害は「起立時の立ちくらみ」などが代表的な症状ではありますが、細かく見るといくつかのタイプがあり、そのタイプによって症状も少し異なりますので、簡単にタイプを記載しておきます。
起立性調節障害の4タイプ
①起立直後性低血圧
起立直後の血圧低下からの回復に時間がかかるタイプ。
②体位性頻脈症候群
血圧の回復に異常はないが、起立後心拍の回復がなく上昇したままのタイプ。
③神経調節性失神
起立中に急激な血圧低下によっていきなり失神するタイプ。
④遷延性起立性低血圧
起立を続けることにより徐々に血圧が低下して失神に至るタイプ。
*起立性調節障害の中で①、②が多く、③、④は少ない傾向にあります。しかし、①や②に引き続き③の神経調節性失神をおこしたり、経過中にタイプが変わることもあります。
起立性調節障害の原因
起立性調節障害は「寝た状態」や「座った状態」から身体を起こした際に、脳に十分な量の血液が届かないことで「たちくらみ」や「めまい」などの症状が現れます。
この現象自体は一般の健康な方でも、一時的に体調が悪かったり、脱水状態や運動不足が続いたりすれば起こります。
しかし、こういった症状が毎日、毎回と頻繁に発生する場合は、自律神経の機能不全が根本原因であると考えます。
自律神経は、身体が緊張・興奮状態の時に働く「交感神経」と身体が休息・リラックスしている時に働く「副交感神経」という二つの神経がお互いのバランスを取りながら、血圧や血流、内臓、ホルモン分泌などをコントロールすることで、呼吸や体温維持などさまざまな生命活動を自動的に行っています(詳しくは「自律神経失調症」をご覧下さい)。
しかし、この自律神経の働きが乱れてしまうと血圧や血流、内臓、ホルモン分泌などを正常な状態で維持できなくなり、身体は様々な不調(「めまい」「耳鳴り」「頭痛」「冷え」「シビレ」など)を訴える状態に陥ります。
起立性調節障害の特徴的な症状である「立ちくらみ」の場合は?
寝た状態から身体を起こして立ち上がると脳の位置は心臓よりも高くなりますので、重力の影響で血液は脳に届きにくくなります。
すると、脳の血液供給不足から目の前が真っ暗になるなど「立ちくらみ」が起こります。
さらに酷くなると「失神(脳の酸欠状態)」を起こします。
しかし、この時自律神経が正常に機能していれば、血管を収縮させて血圧を上げ、脳に十分な血液を届けることができるので「立ちくらみ」は起こりません。
また、身体を起こすという同じ状況で心臓は心拍数を上げ、脳に十分な量の血液を届けようとしますが、自律神経の働きが乱れていると心拍数が上がらず、脳の血液供給不足からやはり「立ちくらみ」が起こります。
ちなみに心拍数が上がって、脳に十分な量の血液が届いたとしても、反対に、いつまでも心拍数が上がった状態が続くと、起立性調節障害の症状の一つでもある「動悸」を感じることになります。
医療機関での一般的な治療法
①非薬物治療(日常生活における習慣などの改善)
- 規則正しい生活を送る
- 起き上がる時はなるべくゆっくりの動作で行う
- 起き上がる時は頭を前に倒した状態で起き、最後に顔を上げるようにする
- 入浴は短め、長風呂は避ける。
- 日中はなるべく寝転がらない
- ジョギングなど軽い運動をする
- 夜間弾性ストッキングを使用する
- こまめな水分補給をする。一日1.5~2L
- 塩分は一日に10g程度摂取する
- 長時間立つ時はなるべく足を動かす
②薬物治療
- 血液量を増加させる作用を持つ薬を処方
- 副交感神経の働きを抑える薬を処方
- 血管の収縮を促す(血圧を高める)薬を処方
江南健生堂の整体法
当店ではソフトな刺激で背骨の歪み・姿勢の悪さを改善します。
それによって背骨の脇を走る自律神経に対し、適度な刺激を入れて、自律神経の乱れ(交感神経と副交感神経のバランス)を整えてまいります(詳しくは「自律神経失調症」をご覧ください)。
さらに、「ストレス耐性を高めるために副腎」、「血液循環を高めるために心臓・脾臓」、「睡眠障害の解消に腸」などの内臓調整や頭蓋骨調整をしてまいります。
最後に
今現在、お子様が朝起きられずに不登校になってしまっていたとしても、それは決してお子様が怠けているわけではありません。
そして、「起立性調節障害」は「気持ち」や「根性」で解決できる病気ではありません。
しかし「起立性調節障害」は適切な対処をすれば必ず良くなる病気です。
当然、以前のように学校にも通えるようになります。
江南健生堂でもお手伝いすることができますので、一度お子様と一緒にご相談にお越しください。
きっと「快適な日常生活」と「素敵な笑顔」を取り戻していただけます。
お電話ありがとうございます、
整体院 江南健生堂でございます。